棟方志功「夜訪の柵」 板画

東京都世田谷区のお客様からのご依頼です。

今回は棟方志功（むなかたしこう）の木版画＝板画と呼ばれる作品のご紹介です。

やや巻きシワがありますが、全体として状態が良いと言えるでしょう。

棟方志功「夜訪の柵」とは

「善知鳥版画巻（うとうはんがかん）」は、能の「善知鳥」を題材にした31柵からなる板画です。

棟方はこの作品の制作において、能のもっている幽玄と静寂に向き合い、「白と黒の絶対性でつかみたい」と精力を傾けました。

31柵のうち９柵で構成した『勝蔓譜善知鳥版画皇茶羅』は第２回文展に出品し、版画としてはじめて特選を受章した作品でもあります。

作品の評価

「夜訪の柵（よどいのさく）」は「善知鳥版画巻」の中でも特に人気があるお品です。

暗闇と同化する木戸の不安定な形、中から漏れた灯りとともに顔をだした幼子の愛らしさ。

交錯する物語が大胆な構図と、白と黒の強いコントラストで巧みに表現されています。

棟方の板画は時代によってサインや落款の形や位置が変わります。

落款だけがふと灯りの中に押されているのも面白みがあります。

30cm弱と小品ながらも傑作のひとつと言えるでしょう。

額装で保管されるのが一般的ですが、掛軸に仕立てられると表具の色柄と響きあい、一味違った雰囲気がまた魅力的です。

棟方志功を高く評価買取

棟方志功の板画は市場でも注目されるお品です。

特に人気作品なら高くご評価されます。

お手放しの際はぜひお問合せください。