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王雪涛（おうせっとう）

中国画家

生没： 1903年-1982年

王雪涛（おうせっとう）は現代中国美術における花鳥画家の巨匠。

北京画院院長、中国美術家協会理事、美術北京分会副主席、北京市第七届人大代表、北京市第五届政協常委、中国農工民主党中央聯絡委員会委員及北京市委委員を歴任する。

作品集には『王雪涛画集』、『王雪涛画輯』、『王雪涛画譜』、『王雪涛的花鳥画』等がある。

王雪涛の買取ポイント

小写意の花鳥絵画を描いたことで有名な画家である。
宋・元の技法を継承し伝統的な技法を吸収した雪涛は、写実と写意を結合した画風で独自の世界観を表現した。

自然を愛し、蝶やカマキリ、カエルなどの小さな命を生き生きと描いた作品は高い評価を得ている。

生い立ち

中国河北省成安県出身。

幼年期から絵画に親しみ、19歳のころ北京美術専門学校（現在の中央美術学院）に合格。先に西洋画学科に入学するが、のち国画学科に転科する。
陳師曾、湯定之、王夢白など諸先輩からの教えを受け、特に王夢白からの影響を大きく受けた。

将来の妻・徐蘭貞らとともに＜九友画会＞を設立。参加した斉白石に師事し、雅号「雪涛」を授かる。
卒業後は美術教師として教壇に立つ傍ら、画家として活動する。

画業と功績

日中戦争に突入すると職を辞し、画業に専念する。
伝統的な芸術に潜心し、明代の徐渭・陳淳など有名な画家を研究。王雪涛の芸術世界をおおきく進展させた。

作風は技巧に富んでいる。墨と色彩が響きあう鮮やかな画面は、西洋絵画の色彩論を取り入れたことで確立した。

1955年には斉白石、陳半丁、于非闇など14人で「和平頌」を創作。ヘルシンキで開催された世界和平大会に出品した。陳半丁、于非闇、汪慎生らと合作した巨幅「五一頌」は郭沫若が題詩を書している。
作品からも著名な画家たちとの交流の深さが見受けられる。

国内評価も高く、1957年5月北京中国画院の成立にあたり院務員と画師に選出される。周恩来主席が出席する式典のための制作依頼をうけ、大作「紫藤群鶏」、「芙蓉鴛鴦」を完成させる。

1982年「桃花鸜鵒」、「牡丹清供図」などを制作するが、同年11月病によりこの世を去る。

【雅号・本名】本名庭鈞、字暁封、号遅園